恵方

本日から如月。
二十四節気
のうち、もっとも気温が低くなる1月20日から2月3日までの大寒(だいかん)もあと数日で終わりをつげようとしています。二十四節気は1年を24に区切って季節を分けた考え方のこと。

2月2日もしくは3日には全国のお社で節分祭が行われます。日本の各地が清められることで、二十四節気の中で一番目にあたる2月4日からの立春に備えています。余談ですが、節分で撒く豆は魔(マ)を滅(メ)するから来ているという説があり、もともとは立春、立夏、立秋、立冬の前日を節分としていました。立春の前日のみを節分と言うようになったのは江戸時代からです。

ちなみに節分とセットと思われがちな恵方巻きですが、西暦2000年あたりにセブンイレブンが仕掛けたもので、のり巻きと節分は歴史をたどってみても一切関係ありません。笑

コンビニやスーパーの大量生産で添加物いっぱいの炭水化物をいただくなら、恵方参り(その年の幸福を祈願するために恵方にある社寺に参拝すること)でもして心身を整える方がよほどコンディションや波動はよくなるでしょう。

さて、恵方は陰陽道に基づく思想で、正月に神様がやってくる吉方位のことです。東北東の甲(きのえ)、南南東の丙(ひのえ)、西南西の庚(かのえ)、北北西の壬(みずのえ)の4方位あります。平成30年の恵方は昭和33年以来の戊戌(つちのえいぬ)ですから、写真の図を参照にすると恵方は南南東になります。

こんなことを書きながらも生活の上で恵方はそれほど意識はしていないのですが、あと3日で終わる3年に渡る厄については思うところがありました。端的に言うと人生の流れの中で仕事面と健康面で大きめのチャレンジがやってくる時期なのではないか、ということです。

仕事面でのチャレンジはそれなりに心身に負荷がかかるので、健康面も細心の注意を払う必要がありますが、仕事で結果を出すためにどうしても無理しがちです。僕の場合は半年間自分の部屋で眠れなかったことと足の怪我くらいでしたが(笑)、これから厄に入る5人家族を引っ張る3つ下の弟には特に健康面について留意するよう、伝えました。

厄除けや方位除けに興味がある方は地元の氏神さまに加えて相模國一宮の寒川神社は特におすすめです。こちらのお社は八方除で有名ですが、普段移動の多い生活をしている方は遠方から毎年来られる方も多いですね。境内は掃き清められており、参道を歩くだけでも波動が整ってくるのがわかります。

何はともあれ立春は新しい年の幕開けでもあります。
今年も人生を謳歌してまいりましょう。


お祭り中の寒川さん

日野原重明さん


(ジュンク堂池袋本店)

先日105歳でこの世を去られた明治生まれの日野原さん。同郷ということもあり、身近に感じて講演会を聞きにいったり、時折著書を拝読していました。特に高齢者の方は彼の生き方に元気をいただいていた方も多いかと思います。

彼の著作は5冊ほどしか読んではいないのですが、「生活習慣病」ということばの生みの親だけあって、心身の健康を維持するための一貫したメッセージとしては

「習慣が人をつくる、心もからだも」
「習慣の第一は食事から」

加えて、

「30
歳の時の体重と腹囲を維持しなさい」
と105歳まで言行一致を貫かれていました。

医師としての貢献や実績はここで述べるまでもないですが、以下は夢をたくさん叶えてこられたご本人、たくさんの方の死を看取ってきたご本人が100歳を過ぎてからのことばとなります。

「人間はみな未完成で死んでいき、完成などありえません。完成できると考えるのは人間の傲慢です。」

姿勢と呼吸のつながり

人はこの世に出てくるときはオギャーと息を吐いて 生まれ、この世を離れるときは息を吸って(息を引き取って)旅立ちます。そしてまた来世に出てくるときに前世の最期で吸った息を吐き出して生まれてくる、というように息がつながっています。これを「息通し」というそうです。

生きていく上で呼吸の深さや浅さ、という質は仕事時や歩く姿勢と密接につながっていると感じます。

正しい姿勢▶︎深い呼吸▶︎血液の流れがいい▶気のめぐりアップ▶ストレス軽減▶心身の調子がいい
という好循環をつくります。呼吸が深いと目の前のことにより集中できますし、思考の質も高まります。

日常でPCに向き合って仕事をしていると、どうしても図の①のように肩が前に出てきて呼吸が浅くなります。PCと肩の距離を一定に保ってくれる見えない糸があればいいな、と思うのは余談ですが、肩が前に出てきたと思ったら、その場で②の位置に肩を引き上げ、肩甲骨と肩甲骨の距離を縮めることを意識して③の位置に下げ、最後に④の位置に脱力して下げます。

①▶②▶③▶④の動きのくりかえしは姿勢を正し、深い呼吸を取り戻すためにおすすめです。

3年前にメンタルフィットネストレーナーという資格を取得した際に、呼吸によってその人のメンタルの状態やストレスの度合いが大きく変わることがよくわかりましたし、いまのヨガの先生にも呼吸とアーサナ(姿勢)のことをいろいろお尋ねして実践しているところです。

歩く時は、頭のてっぺん(百会)が天からの見えない糸で引っ張られていることを意識するようにしています。心身の調子があまりよくないな、という時はいまの姿勢を見直すことは比較的簡単にできる選択肢の一つだと思います。

ことばから生きる力をいただく

毎月東京都神社庁から発表されている「いのちの言葉
今月は4年前に他界されたアンパンマンの生みの親、やなせたかしさんからのおことばです。

都内の神社には七夕の短冊のサイズで置いてあるということもあり、特に気に入ったものはカバンの中にひそませて時々読み直すことを習慣にしています。

あ い う え お か き く け こ さ し す せ そ た ち つ て と な に ぬ ね の
は ひ ふ へ ほ ま み む め も や ゆ よ ら り る れ ろ わ を ん

という日本語のひとつひとつに言霊がのっていますが、正しく使うとプラスの言霊がやどり、自他のエネルギーを上げていきますし、間違って使うとマイナスの言霊がのって自他のエネルギーを下げたり、凶器となって心を傷つけたりすることにもつながります。

個人的にですが、
「言霊の力をもっとも引き出す」という視点でできるかぎり3つ意識していることは
◯音読みより訓読みのことばを選ぶ
◯無理に漢字を使わずひらがなを選ぶ
◯横書きより縦書きを選ぶ
ということです。

心の健康は日日の生活でつかっている言霊によっても大きく影響を受ける、と感じています。発することばは自分の耳が一番近くにあり、音の伝わるスピードを考えても一番先に聞いています。

人生は言霊によってつくられる。
目に見えないものも目に見えるものと同じように大切にしていきたい、とあらためて思った朝でした。

夏越の大祓

(渋谷の地を鎮護する金王八幡宮での茅の輪)

今年も夏越の大祓(なごしのおおはらえ)の時節がやってきました。大祓は、神道儀式の祓の1つで毎年6月と12月の晦日に行われるのが恒例です。写真の茅の輪を、正面から最初に左まわり、次に右まわりと 8 の字を描いて3回くぐることで、上半期に溜まった罪・穢れ(気枯れ)を落とし、下半期を無事に過ごせることを願う、というものです。京都では「水無月」という和菓子をいただくことが習慣になっているのは余談です。

本日は気枯れの元になる「邪気」について。

日日生活しているとだれでも何かしらの邪気がついてくるものです。邪気の一種がストレスだと思っていますが、ストレスが溜まってくるとさらに邪気がつきやすい体質となり、その人のエネルギーを下げて病になる、という傾向があるように感じます。ですので、「ストレスを溜めすぎない」ということと「日日の邪気を祓っていく」という2つのことが大切だと感じます。

個人的に邪気がついたな、と感じるのはイライラしたり、発することばがきつくなったりする時です。そういう時は陽光を浴びたり、歩いたり、自然に触れたり、笑顔をつくったり、拭き掃除をしたり、生きたものを食したり、音楽を聞いたり、湯船につかったり、ヨガをしたり、旅をしたり、あらゆる試みで全力で邪気を祓いにいきます。

小さい子どもには邪気がないように感じますが、大人もできるかぎり無邪気に近づく努力をして、正気を得ようとするところに、病気にならないまことの心の健康が存在するのでないでしょうか。

強羅での雨上がりの紫陽花。
心が晴れて、邪気が遠くに離れていく気持ちになります。

正午までのフルーツ

ここ12年ほどの習慣で、朝一番にいただくものをフルーツにしてから体の調子がすこぶるいいです。「50年やっています」ということであればより説得力がありそうですが、おかげさまで21世紀に入ってから風邪とはまったくの無縁です。

An apple a day keeps the doctor away.(1日1個のりんごで医者いらず)

という西洋の格言があるようで、個人的に年間250〜300個のりんごをいただいての実感ですが、りんごの体内をデトックスする力は他のフルーツと比較しても高いと体が感じています。1年半ほど前に冷蔵庫を手放してから手元にあるフルーツは写真のようにキッチンのスペースに見える化されるようになり、在庫管理がより効率的になっています。笑

日の出から正午までの時間は、人間の臓器の機能として体にエネルギーを取り込むより、体にとって不要なものを出す方にエネルギーが使われているため、消化時間がせいぜい1時間くらいと速い果物を中心にいただくのが胃や腸への負担がやさしいでしょう。

「朝一のフルーツは金、昼は銀、夜は銅」ということばもあるようですが、朝フルーツをいただけば昼と夜は不要だと思います。というのも食べ物の陰陽でいうとフルーツは陰性で体を冷やすこともあるので、お肉やお魚など陽性のものもしっかり摂取して体を中庸にしておくことも大切だからです。

「朝は毎日カレーを食べます」とか「ラーメン食べます」という習慣の人がいてそれで健体康心が維持できている人も世の中にはいるかもしれませんが、100年単位での健康を考えるといまのところはフルーツがベストのように感じます。

エンザイム

米国ナンバーワンの胃腸内視鏡外科医、ドクター新谷の「病気にならない生き方」。2005年初版時に読み、今回再読しましたが、いまでは150万部を突破しているようです。

普段から人間の胃や腸の様子を内視鏡で診ているだけあって書いていることにどれも説得力があるのですが、さらに説得力があるなと思ったのは、本人が医師になってからの45年間、一度も体調を崩して仕事を休んだことがない、という事実とそれを日日紡いできた生活習慣です。

健康はエンザイム(酵素)の量で決まる、ということがもっとも伝えたいことで、胃相・腸相がよい(美しいピンク色をしている)人たちに共通しているのはエンザイムをたくさん含むいのちある新鮮な食べものを摂取している、ということです。

反対に、胃相・腸相が悪い人たちに共通するのは、食品添加物を含んだ食事、大食い・早食い、ストレスの多い生活環境、薬の常用等、体内のエンザイムを消耗する生活習慣をもっている、ということです。

いくつか著者の語録を掲載します。
◯牛乳ほど消化の悪い食べ物はない
◯市販の牛乳は錆びた油
◯日本のヨーグルト神話は結構だが、常食していると腸相が悪くなる
◯日本人の体に油ものは適さない
◯薬の摂取は体内のエンザイムを破壊する

「よい食事」と「よい生活習慣」。それは食事、水の補給、嗜好品の有無、運動、睡眠、仕事、ストレスで構成されますが、新谷式を4ヶ月実践すれば体は劇的に変化する、と断言されています。

個人的に終始共感できたのは、生涯現役で働き、太く長く生き、楽しく天寿をまっとうしよう、というメッセージが行間からも読みとれるところでしょうか。

本日も気が湧き出るほど健康であることに感謝です。

知識と努力

東大卒、物理学者として世に300冊ほどの著作を世に出され、生涯現役であった三石巌さんの本をご紹介します。

二人に一人がガンになる時代といわれていますが、ガンを予防するためには「活性酸素を大量発生させない」というのが根幹をなすメッセージです。諸悪の根源はストレスと栄養不足にある、と。

活性酸素の説明はネットにお任せしますが、大量発生すると「体がさびてくる」ということです。体がさびてくると臓器や血管の機能が衰え、体そのものが弱ってきます。さびを加速させるのは日日のストレスと栄養不足である、ということですね。

何事もガンことガンばりすぎには要注意です。健康になるために食事制限をしてそれがストレスになったのでは活性酸素の思うツボですし、健康のために運動しなきゃという気持ちやすスポーツのしすぎや走りすぎもそのまま活性酸素の大量発生に直結します。

食事に関しては「良質なタンパク、ビタミン、スカベンジャー」の3つの栄養素の積極的な摂取をすすめています。これらはいのちある食べものにしか含まれていませんし、ビタミンは良い頭を手に入れるにもいいとのこと。肉、魚、卵、緑黄色野菜、海藻、柑橘類等をすすめていますが、無農薬野菜は百害あって一利なし、という意見の持ち主です。

人間の体には個人差があり、同じことをしてもまったく同じ効き目があるわけではありませんが、正しい知識と正しい努力(がんばりすぎは注意)をすることで生涯病院に行く必要のない心身をつくることはできると思います。

この本を読んであらためて「中庸であること」の大切さを認識させていただきました。

生前のご本人曰く「100年経っても腐らない情報を提供したい」と言われており、長寿にして、知的活動を目指すすべての人々必読の書と言えるかと思います。

自然と不自然

内科医であり、精神医療活動にも注力し、断薬を主軸としたクリニックをされている内海聡さんの著書を2冊ほどご紹介。医者でありながら現代医学の悪の部分を暴露し、予防医学の必要性を説くたくさんの著作を世に出されています。

基本的に読者に伝えたいことは、この2冊以外でも「健康は人生の目的ではなく、あくまで手段

」ということと、
① 悪いものを避ける
② いいものを入れる
③ ちゃんと出す(便も汗も)
という3原則です。

①に関して、日本人は1日80種類の食品添加物を食べているそうです。いまの日本で添加物摂取をゼロにすることは食品業界の規制がゆるく至難の業ですが、自分を少しでもいたわる気持ちがあるなら、成分表示記載の「砂糖、スクラロース、ソルビン酸、ショートニング、マーガリン」の最低5つは鉄壁の守備で避けた方がいいでしょう。「自然界にないものはなるべく口にしない」ということですね。

今日からでもすぐに行動できることとしては
◯食品の成分表示をみて確認する
◯賞味期限で日持ち(2日以上)するものを避ける(いのちあるものの寿命はたいてい1日)
◯調味料を質のいいものに変える(特にお醤油とお塩)
◯袋に入ったパンは食べない
◯牛乳を飲まない(日本人の体に合っていない、モンゴル人やウズベキスタン人は別)
◯米国産の牛肉を買わない
◯電子レンジを使わない
あげればきりがないですが、上記は基本中の基本です。

ちなみに①には食べものだけでなく、電磁波、シャンプー、歯磨き粉、ワクチン等も含まれます。
①〜③がある程度できていれば、人間の持つ自然治癒力でそもそも病気にはならない、というのがドクター内海の考えです。

食が及ぼす心への影響は計り知れません。心が健全であってこそ、日日の健全な決断が生まれる、と常々考えています。

渋谷青山和食事情


(臨済宗南禅寺派圓光寺のことば)

本日は会社から徒歩でお昼時にいける渋谷、青山の和食どころについて。

日本人は日本で採取されたお水と日本で育った生きた食べものをいただくことで日本人としての心と体、ひいては大和魂が育まれていく、と個人的には考えています。

田んぼ
おひつ膳とおにぎりが有名。お米、お塩、お醤油、お味噌のこだわりが秀逸。焼鮭や鯖味噌煮の定食が定番。飲みすぎた翌日はここのお味噌汁を身体が欲します。代々木が本店で西新宿にもできましたね。

味の浜藤
東急のれん街で10時30分〜21時の通しで営業。ランチのタイミングを逃した15時以降とかに行きます。焼き魚と小鉢が充実。席は狭め。

PARIYA
東急フードショーにあるお弁当テイクアウトのお店。白米と玄米の選択に加え、お惣菜もいろいろと選べるところがいいのでは。目の前のイートインスペースが拡充され、ここで食べれないこともないです。余談ですが、隣の林フルーツのやっているジュースバーはフレッシュで余計なシロップが入っていないので、心身をすっきりさせたい時におすすめです。

いろは
寝かせ玄米のおにぎりを売りにしているヒカリエB3のお店。御御御付けも体に優しい感じです。イートインのスペースは少ないのでテイクアウトでも。

酢重ダイニング
ヒカリエ価格ではありますが、お味噌を売りにしているダイニング。白米と玄米が選べるところ、ゆったりと人と話せるところがいいですね。改修していましたが、明日土曜日から営業再開。新丸の内のお店にも時々行きます。

佳の舞とフードショーやヒカリエあたりで仕入れたお惣菜の組み合わせでいただくことも多いです。

言うまでもなく体は自分が食べたものでつくられているので、できるかぎりの心配りをして大切にしてあげたいものです。

健脚

(出羽三山 月山での山伏修業の様子)

ここ10年ほど日本を旅してきて、旅先のローカル電車やお山の中でおそらく戦争を経験しているであろう老夫婦や翁に「いいか兄ちゃん、足だけは鍛えておきなよ」と言われたことを時折思い出します。

人間の体の筋力のうち、下肢が70%を占めています。

筋力の種類は、短距離走でつかう「速筋」とマラソンやウォーキングでつかう「遅筋」の大きく2つに分かれます。速筋はトレーニングで増やすことができますが、遅筋は普段歩くことで育てていくことができます。健康面でアドバイスをいただいている方に「1日20分続けて歩くことを意識してみてください」と言われたことがありますが、なるべく日常にその習慣をとりこめるよう、「歩く」という行為とその時間をとても大切にしています。

2年前の夏に写真の月山、湯殿山、羽黒山にて朝4時から夜8時まで約16時間山歩きをする、という修業に参加しての収穫としては、足のつかれは多少感じるのですが、自然のエネルギーを浴びて体はどんどん軽くなっていくという感覚を味えたこととこれくらいの時間であれば人は歩き続けられるのだな、という気づきを得られたことです。

遅筋が一定以下になると歩く速度が遅くなっていき、杖が必要になり、最終的には自身で移動ができなくなっていきます。まだまだ遠い先の話だとは思いますが、自分の足で移動できなくなり、出かける意欲が衰えてくるというのは人生を楽しむ上であまりにももったい、と考えています。

 

 

木霊


(屋久島のガジュマルに棲息する木霊)

wikipediaでは「木霊(こだま)は樹木に宿る精霊である」と定義されています。
屋久島の木霊は2つの目をもっているのが特徴で、木霊の中でもめずらしい、と地元の方が語っていました。

「もののけ姫」のモデルになった屋久島、宮崎駿監督が何度も足を運んで構想を練り上げたとのことで、普段は目に見えない木霊の存在もよくわかっていたのでしょう。

6年前の前回は桜島を望む錦江湾からの高速船、今回は鹿児島本土乗り継ぎの飛行機で島に入りましたが、着いた瞬間から体全体に大いなるエネルギーを感じられるところはそうそうない、と思われます。特にエネルギーが高い場所では時間がゆるす限り、2泊以上のステイをおすすめします。なぜなら1泊だけだと心身の奥深くにエネルギーが染み込むには時間が足りず、浅い充電で終わってしまいますし、人の持つエネルギーの器が広がりづらく、もったいないからです。

白谷雲水峡コースにある「苔むす森」。2011年3月撮影。
山にはまだ雪がちらほら残っていました。
観察していると、ここではだれもが歩みの足をとめ佇んでいます。

今回の「苔むす森」の姿。
風雨にさらされたであろう倒木が少し痛々しくもあり、厳しい自然の摂理を目の当たりに。
屋久島には600種類の苔が生育している、と言われています。

宿からの景観(右からモッチョム岳、耳岳、石割岳)

旅の方たちと山歩きの道中や温泉で話す機会がありましたが「屋久島は6回目です」「10回は来ている」とか、島に魅せられてのリピーターが多いようです。九州在住の方はフェリーでクルマを持ち込む方もそれなりにいましたね。

あらためて目に見えないいのちの大切さを実感するとともに、充電したエネルギーを世の中に還元できるような生き方をしたいという気持ちになりました。

青もみじ

東山からの陽光を浴びる南禅寺本堂への道

三門でのおやすみのひととき

東福寺臥雲橋からのたそがれ時

新しいいのちがたくさん芽生えてくる新緑の時節。
過ごしやすく、花鳥風月を味わうにもこの季節が一番好きという方も多いのではないでしょうか。

この時期はお花はもちろん、いちょうやけやきなどの木々もいつもより輝いているように感じますが、特に青もみじに惹かれます。京都の主要な青もみじスポットには足繁く通っているのですが、気づくと南禅寺と東福寺には前世のお坊さんの時の記憶が今世に出てきているのではないか、と思えるほど毎年この季節に足を運んでいます。笑

さて、健康の根っこのところが日日の食事と心のあり方の2つの要素で成り立っているとすると、「食事3割、心7割」という比率だと感じます。質のいい食事をしても心と体への影響はせいぜい3割程度です。残りの7割はいかに心を軽くしておくか、心のバランスをとっておくか、ということの方が健康状態を決める大きな要因となります。

心と体は完全につながっているので、心が軽いと体も軽くなります。逆に体が重く感じるなら何かしら心に不調の原因があり、まだ起きていない未来への不安や怖れの気持ちがその重みをつくっていることが多いですし、ポジティブやネガティブに寄りすぎてもバランスを崩します。

心身を軽くする選択肢の一つは自然を愛で、自然のエネルギーに触れることです。自然の持つ力は人のエネルギーを頭のてっぺんからつま先までを整えてくれるので、結果として体が軽くなった感じがするはずです。人間も自然の一部であり、自然に触れることで人間のエネルギーが自然のエネルギーに波長が合ってきます。科学的には植物の発するフィトンチッドが癒やしや安らぎをもたらしている、とも言われますね。

健康を増進してくれるには、目に見える食べものの力以上に心のあり方という目に見えないものが大きな役割を果たしている、ということが今回一番お伝えしたかったことです。

新しいいのちが芽生えるこの季節にしっかり気を充電し、生きる活力になるといいですね。

エネルギースポット

(京都、愛宕山に鎮座する愛宕神社総本宮への道中のことば)

心と体のエネルギーを癒やし、清め、整えてくれるエネルギースポットについて。

「パワースポット」ということばが流行って久しくなりますが、人の邪念や手入れが行き届かないことにより、パワーが落ちてきていると感じるお山やお社は少なくありません。お伊勢さん、八坂さん、明治神宮などは年間数百万規模の参拝者にも関わらず、清浄なエネルギーを維持できているのは掃除という手入れと日日の祝詞のなせる領域だと感じます。

さて、個人的にPCやスマホの発する電磁波に弱く、夜になると朝よりも体がだるくなるタイプのため、なるべくその日のうちに放電して心身のエネルギーを回復させるかを考えています。肩こり・頭痛・目の疲れや乾きの症状は電磁波の影響が大きいでしょう。ふくらはぎの張りは座っている時間に比例します。

エネルギーを回復するには質のいい食、入浴、音、ストレッチ、眠りに加え、自然に触れる行為が威力が高いと思われます。仕事後にお山やお社にいければいいのですが、たいてい閉山、閉門されているため、自宅近くのヒマラヤ杉や欅に両手を近づけることで回復を試みています。木に直接触れずに幹から手を5センチくらい離していても十分にエネルギーは入ってきます。自分なりの回復スポットをいくつか持っていると心身の健康面では安心ですね。

都内で自然に触れられるところだと、皇居外苑、有栖川記念公園、新宿御苑、林試の森、多摩川沿い
お山で比較的身近なところだと、高尾山、相模大山、筑波山、秩父、鎌倉アルプス
が代表的でしょうか。

エネルギーが回復できていない状態での仕事はセンサーが鈍り、決断が鈍ってくる、と感じます。これだけだとまだいいのですが、回復できていない状態が続くと徐々に気が弱まり、病になりがちです。その日の疲れはその日のうちに回復することで自分をいたわってあげましょう。

(余談)
明治神宫では手水舎より50メートルほど手前のこの場所が参道の中ではもっともエネルギーがあるように感じます。時々佇んでいますが、なぜか人通りが少なく放電できてのんびりできるところです。

モノの向き

(蔵書の一部 おそろしく思想に偏りが)

整理と整頓を日日の習慣とし、気持ちのよい空間をつくることで、心が軽くなり、人やその場の波動があがり、ひいては、運が上昇していくために、考えていることをつぶやいてみます。

整理・整頓のための3つの意識。
① モノ本来の向きに正す
② モノを重ねない(モノの上にモノを置かない)
③ 床のスペースを確保する(床に直接置くモノを減らす)

整理・整頓の着手は何はさておき①から。例えば本。横になって寝ていたり、タイトルが逆さまで立っていると、万物にいのちが宿るという神さまの教えをお借りすると、モノ本来のいのちが削られているように感じます。いのちが削られ軽くなることで、その場に気枯れ(穢れ)が生じてきます。気枯れが進むと人の心の闇の部分とつながり、さらにそこにモノが溜まっていくという摂理です。

人の心には光と闇の部分があります。家や職場の気枯れは心の闇の部分を増幅させ、簡単に体調を崩してしまうきっかけになるので特に注意が必要です。

②の身近な例は洋服とかお皿とかでしょうか。これは単純に重ねられた下の方のモノが呼吸ができなくて苦しいだろうな、という理由です。一流と評価されている料理屋や長期的に繁盛しているお店で余計な重なりを見ることは滅多にありません。

③は風水の世界では基本とされていることですが、目指すは美術館やお寺の本堂のような空間ということだと思っています。

お知り合いの宮司の方々は「一番の神ごとは掃除や片付けです」と口を揃えておっしゃいます。21世紀は心や魂の在り方がいままで以上に大切になってくる、と記されている精神世界の著作は多いですが、身の回りのモノの心や魂も同じように大切にすることもあわせて大切だと感じます。

整理・整頓は心の光の部分を維持することに寄与してくれるので、その人そのものを救うことにつながっています。J.S.BachのAir on G stringを聴きながら、自身の心の闇の部分を再確認できた朝でした。笑