2017年 6月 の投稿一覧

夏越の大祓

(渋谷の地を鎮護する金王八幡宮での茅の輪)

今年も夏越の大祓(なごしのおおはらえ)の時節がやってきました。大祓は、神道儀式の祓の1つで毎年6月と12月の晦日に行われるのが恒例です。写真の茅の輪を、正面から最初に左まわり、次に右まわりと 8 の字を描いて3回くぐることで、上半期に溜まった罪・穢れ(気枯れ)を落とし、下半期を無事に過ごせることを願う、というものです。京都では「水無月」という和菓子をいただくことが習慣になっているのは余談です。

本日は気枯れの元になる「邪気」について。

日日生活しているとだれでも何かしらの邪気がついてくるものです。邪気の一種がストレスだと思っていますが、ストレスが溜まってくるとさらに邪気がつきやすい体質となり、その人のエネルギーを下げて病になる、という傾向があるように感じます。ですので、「ストレスを溜めすぎない」ということと「日日の邪気を祓っていく」という2つのことが大切だと感じます。

個人的に邪気がついたな、と感じるのはイライラしたり、発することばがきつくなったりする時です。そういう時は陽光を浴びたり、歩いたり、自然に触れたり、笑顔をつくったり、拭き掃除をしたり、生きたものを食したり、音楽を聞いたり、湯船につかったり、ヨガをしたり、旅をしたり、あらゆる試みで全力で邪気を祓いにいきます。

小さい子どもには邪気がないように感じますが、大人もできるかぎり無邪気に近づく努力をして、正気を得ようとするところに、病気にならないまことの心の健康が存在するのでないでしょうか。

強羅での雨上がりの紫陽花。
心が晴れて、邪気が遠くに離れていく気持ちになります。

正午までのフルーツ

ここ12年ほどの習慣で、朝一番にいただくものをフルーツにしてから体の調子がすこぶるいいです。「50年やっています」ということであればより説得力がありそうですが、おかげさまで21世紀に入ってから風邪とはまったくの無縁です。

An apple a day keeps the doctor away.(1日1個のりんごで医者いらず)

という西洋の格言があるようで、個人的に年間250〜300個のりんごをいただいての実感ですが、りんごの体内をデトックスする力は他のフルーツと比較しても高いと体が感じています。1年半ほど前に冷蔵庫を手放してから手元にあるフルーツは写真のようにキッチンのスペースに見える化されるようになり、在庫管理がより効率的になっています。笑

日の出から正午までの時間は、人間の臓器の機能として体にエネルギーを取り込むより、体にとって不要なものを出す方にエネルギーが使われているため、消化時間がせいぜい1時間くらいと速い果物を中心にいただくのが胃や腸への負担がやさしいでしょう。

「朝一のフルーツは金、昼は銀、夜は銅」ということばもあるようですが、朝フルーツをいただけば昼と夜は不要だと思います。というのも食べ物の陰陽でいうとフルーツは陰性で体を冷やすこともあるので、お肉やお魚など陽性のものもしっかり摂取して体を中庸にしておくことも大切だからです。

「朝は毎日カレーを食べます」とか「ラーメン食べます」という習慣の人がいてそれで健体康心が維持できている人も世の中にはいるかもしれませんが、100年単位での健康を考えるといまのところはフルーツがベストのように感じます。

エンザイム

米国ナンバーワンの胃腸内視鏡外科医、ドクター新谷の「病気にならない生き方」。2005年初版時に読み、今回再読しましたが、いまでは150万部を突破しているようです。

普段から人間の胃や腸の様子を内視鏡で診ているだけあって書いていることにどれも説得力があるのですが、さらに説得力があるなと思ったのは、本人が医師になってからの45年間、一度も体調を崩して仕事を休んだことがない、という事実とそれを日日紡いできた生活習慣です。

健康はエンザイム(酵素)の量で決まる、ということがもっとも伝えたいことで、胃相・腸相がよい(美しいピンク色をしている)人たちに共通しているのはエンザイムをたくさん含むいのちある新鮮な食べものを摂取している、ということです。

反対に、胃相・腸相が悪い人たちに共通するのは、食品添加物を含んだ食事、大食い・早食い、ストレスの多い生活環境、薬の常用等、体内のエンザイムを消耗する生活習慣をもっている、ということです。

いくつか著者の語録を掲載します。
◯牛乳ほど消化の悪い食べ物はない
◯市販の牛乳は錆びた油
◯日本のヨーグルト神話は結構だが、常食していると腸相が悪くなる
◯日本人の体に油ものは適さない
◯薬の摂取は体内のエンザイムを破壊する

「よい食事」と「よい生活習慣」。それは食事、水の補給、嗜好品の有無、運動、睡眠、仕事、ストレスで構成されますが、新谷式を4ヶ月実践すれば体は劇的に変化する、と断言されています。

個人的に終始共感できたのは、生涯現役で働き、太く長く生き、楽しく天寿をまっとうしよう、というメッセージが行間からも読みとれるところでしょうか。

本日も気が湧き出るほど健康であることに感謝です。

知識と努力

東大卒、物理学者として世に300冊ほどの著作を世に出され、生涯現役であった三石巌さんの本をご紹介します。

二人に一人がガンになる時代といわれていますが、ガンを予防するためには「活性酸素を大量発生させない」というのが根幹をなすメッセージです。諸悪の根源はストレスと栄養不足にある、と。

活性酸素の説明はネットにお任せしますが、大量発生すると「体がさびてくる」ということです。体がさびてくると臓器や血管の機能が衰え、体そのものが弱ってきます。さびを加速させるのは日日のストレスと栄養不足である、ということですね。

何事もガンことガンばりすぎには要注意です。健康になるために食事制限をしてそれがストレスになったのでは活性酸素の思うツボですし、健康のために運動しなきゃという気持ちやすスポーツのしすぎや走りすぎもそのまま活性酸素の大量発生に直結します。

食事に関しては「良質なタンパク、ビタミン、スカベンジャー」の3つの栄養素の積極的な摂取をすすめています。これらはいのちある食べものにしか含まれていませんし、ビタミンは良い頭を手に入れるにもいいとのこと。肉、魚、卵、緑黄色野菜、海藻、柑橘類等をすすめていますが、無農薬野菜は百害あって一利なし、という意見の持ち主です。

人間の体には個人差があり、同じことをしてもまったく同じ効き目があるわけではありませんが、正しい知識と正しい努力(がんばりすぎは注意)をすることで生涯病院に行く必要のない心身をつくることはできると思います。

この本を読んであらためて「中庸であること」の大切さを認識させていただきました。

生前のご本人曰く「100年経っても腐らない情報を提供したい」と言われており、長寿にして、知的活動を目指すすべての人々必読の書と言えるかと思います。

自然と不自然

内科医であり、精神医療活動にも注力し、断薬を主軸としたクリニックをされている内海聡さんの著書を2冊ほどご紹介。医者でありながら現代医学の悪の部分を暴露し、予防医学の必要性を説くたくさんの著作を世に出されています。

基本的に読者に伝えたいことは、この2冊以外でも「健康は人生の目的ではなく、あくまで手段

」ということと、
① 悪いものを避ける
② いいものを入れる
③ ちゃんと出す(便も汗も)
という3原則です。

①に関して、日本人は1日80種類の食品添加物を食べているそうです。いまの日本で添加物摂取をゼロにすることは食品業界の規制がゆるく至難の業ですが、自分を少しでもいたわる気持ちがあるなら、成分表示記載の「砂糖、スクラロース、ソルビン酸、ショートニング、マーガリン」の最低5つは鉄壁の守備で避けた方がいいでしょう。「自然界にないものはなるべく口にしない」ということですね。

今日からでもすぐに行動できることとしては
◯食品の成分表示をみて確認する
◯賞味期限で日持ち(2日以上)するものを避ける(いのちあるものの寿命はたいてい1日)
◯調味料を質のいいものに変える(特にお醤油とお塩)
◯袋に入ったパンは食べない
◯牛乳を飲まない(日本人の体に合っていない、モンゴル人やウズベキスタン人は別)
◯米国産の牛肉を買わない
◯電子レンジを使わない
あげればきりがないですが、上記は基本中の基本です。

ちなみに①には食べものだけでなく、電磁波、シャンプー、歯磨き粉、ワクチン等も含まれます。
①〜③がある程度できていれば、人間の持つ自然治癒力でそもそも病気にはならない、というのがドクター内海の考えです。

食が及ぼす心への影響は計り知れません。心が健全であってこそ、日日の健全な決断が生まれる、と常々考えています。