後生掛温泉

(今年は雪が少ないという鹿角花輪にて)

岩手県と秋田県県境の八幡平山頂から少し西側に位置し、十和田八幡平国立公園の中にある後生掛温泉で気と心をゆるめてきました。

東京からだと池袋から深夜バスで鹿角花輪駅まで8時間、そこから地元のバスで1時間、もしくは、盛岡か田沢湖まで新幹線、そこからバスで2時間といったアクセスです。夏場であればレンタカーもあるのでもう少しアクセスの自由度が出てきます。

さて、後生掛温泉は「湯治部」と「旅館部」に分かれており、今回は湯治部に宿泊しました。宿舎の床下に蒸気を通して暖めるオンドル構造になっていて、部屋の中はその地熱だけで真冬でも浴衣1枚裸足で過ごせます。畳の部屋だったのですが、畳に素足だと足の裏が熱すぎ、布団を敷いてその熱さを和らげるといった塩梅です。寝る時は掛け布団も入りませんし、自室で寝ているだけでも湯治効果があるといわれているのにすこぶる納得です。

冬は気温に比例して体温も下がりがちになり、寒さから身を守ろうとして力み、体が硬くなります。冷えにより血流のスピードも遅くなり代謝が落ちてきます。寒さによって肩があがってくることで特に上半身がいつも以上に強張りますし、つながっている心も重くなりがちです。普段よりも交感神経優位の状態が深くて長くなり、「ゆるむ」と同義の副交感神経とのバランスがとれずに気のめぐりが悪くなることで、病になるのです。「冬だから風邪をひく」というのは基本的にはこういうメカニズムです。

対策としてはとにかく体を冷やさないこと。具体的にはいのちある温かい食べものと飲みものをいただく、お風呂(自宅・銭湯・温泉施設等)に長めに浸かる、ヨガやストレッチを入念にする、体を動かす、でしょうか。「体を暖める」という行為は気と心をゆるめるという結果に直結します。冬に限らず、体を冷やさない、体温をあげる、というのは万病を追い払う根本的な解決策です。

すでに病にかかっている方や体のことで悩みがある方には今生で一度は足を運んで欲しいですし、ぜひお連れしたい場所です。末期ガンの方が治って帰っていったとか、当初杖で来た方が帰るときには杖を置いていったいう話を職員の方が嬉しそうに話していたのが印象的でした。不覚にも自分に何かあった場合には最短でも3ヶ月は後生掛に逗留したいと思っています。笑

ということで、今夏の予約をとって帰京しました。

金鑽神社

都心から秩父方面へクルマで2時間ほど、埼玉県児玉郡神川村二の宮にある金鑽(かなさな)神社。
旧官幣中社で、むかしは武蔵国二の宮とも称されていたとのこと。
日本中のお社を25年以上かけて参拝されている阿波在住の女性におすすめいただき、氣になって参拝させていただきました。

ご祭神は天照大神と素盞嗚命。

このお社には本殿をおかず、背後の御嶽山(343m)をご神体としています。
旧官・国幣社の中で本殿がないのは金鑽神社のほかは大和の大神神社と信州の諏訪大社だけのようで、延喜式神名帳にも名を残す古社であることがうかがえます。

師走の朝の冷気と木漏れ日の組み合わせに冬の美しさを感じ、境内の静謐なエネルギーと徒歩15分ほどで登頂できる御嶽山の霊気に心身が軽くなり、自然への感謝の念が湧いてきました。

新緑の時節にまた再訪できたら、と。

南禅寺

南禅寺青もみじ

(陽光に照らされる南禅寺境内の青もみじ)

気づくとここ5年ほどの期間に計40回くらいだろうか。
京都の街を訪問し、歩いている。

京都では訪れる地によって宿もその場所にあわせてきたが、
結局ここ蹴上の南禅寺の空気がもっとも心が落ち着き、心身のエネルギーが整う感じがする。前世からのご縁もあるのだろう。
したがって、いまはここが定宿になっている。
余談だが、京都でとてもお世話になっているご友人の方が、
天授庵にご先祖のお墓があるとのことで、さらに勝手ながらこの地にご縁を感じている。

朝早くに目が覚め、大文字山越しにのぼる陽光を体に浴びながら、
鳥のさえずりに耳を傾け、清浄な空気を吸い込み、境内をのんびりと散歩する。
就寝前はだれもいない漆黒の境内にしばし佇み、その日を終える。
これが滞在する時の日課となっている。

この行為を通じて

「このままでいいぞ」

という声なき声を聴き、見えないものに守られている感じを抱きながら、
いままで辿ってきたすべての道のりに感謝の気持ちが湧いてくる。

いままでは一人旅だったが、いつも助けてもらっている友人たちとこの場所への再訪を願っている今日このごろ。

 

西臼杵郡高千穂町

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出張先の福岡でクルマを借り、
ここ2年くらいずっと行きたいなと思っていた宮崎県西臼杵郡高千穂町へ向かいました。博多から高千穂町までは高速を使って約3時間の道のりです。

1泊2日の旅で、
弊立神宮、男成神社、高千穂神社、高千穂峡、槵觸神社、荒立神社、天岩戸神社東本宮・西本宮、天安河原、秋元神社、八大龍王水神、国見ヶ丘からのご来光鑑賞等、
限られた時間の中で行きたいと思っているところはほぼ足を運ぶことができました。

次回は新緑の季節や11月最終土曜日の夜神楽の季節にまた足を運びたいと思います。

さて、2つほど発見がありました。
●温泉に入っている70代を超えているであろう紳士のお肌が
30代とか40代くらいにしか見えないくらいツヤツヤだったこと

●ここ高千穂ではほぼ地産地消で近所の農家の方々とお米と野菜の物々交換により、
日常においてほとんどお金のやりとりをしない、という生活をしているとのこと
(宿の女将さんが言われていました)

民宿 暖心にお世話になったのですが、
食事もとても美味しく居心地も最高でした。
いまから日本人の心のふるさと、高千穂を再訪するのがとても楽しみです。

 

戸隠神社 奥社

杉並木(晴れ)

(晴れの日の戸隠神社奥社へ通ずる杉並木)

杉並木(曇り)

(曇りの日の戸隠神社奥社へ通ずる杉並木)

戸隠神社奥社へ通ずるこの杉並木と参道は、熊野古道の大門坂と共に、生涯を通じて何度も足を運びたい、と思うほどお気に入りです。

この並木を通る時は自ずと背筋が伸び、
「いま、この瞬間」に集中できるような気がします。

「木は氣」だな〜、といつも感じますし、人間は自然の一部、自然に生かしていただいていることを再認識させていただいています。

 

鏡池

鏡池

ふらっと信州戸隠へ。
友人にいいよと薦められた早朝の鏡池を眺めながら、

「人間は何も持たずにこの世に生まれ、何も持たずにこの世を去る」

そうすると

「この世の持ち物は所有ではなく、すべてリース」とも言え、そもそも物に対する執着は生まれない、ってことをふと考えていました。

「持っているもの」よりも「持たないものの方が心が強い」といまのところ信じています。
得ることよりも捨てることの方がエネルギーが必要ですからね。笑